なんとなく、簡単そうに見える懸垂ですが、実は非常に難易度が高いトレーニングです。
筋トレ初心者で、懸垂ができるという人は稀で、懸垂ができないのは当然とも言えます。
その為、懸垂ができるようになると、周りと差をつけることができ、筋トレ効率もぐっと上がります。
この記事では、懸垂ができない理由と、できるようになるまでのトレーニング法を解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
懸垂ができる人はどれぐらいいるか
世界的に利用されているストレングスレベルというサイトでは、
男女別、体重別で懸垂の平均回数が、データ化されています。
そちらによると、筋トレ未経験者の懸垂平均回数は”1回未満”となっています。(下記参照)
つまり、筋トレ未経験者は基本的に懸垂が1回もできないという事です。
◎男性の懸垂平均回数
体重 | 未経験 | 1年未満 | 1~3年 | 3~5年 |
50 | 1回未満 | 5 | 15 | 27 |
55 | 1回未満 | 6 | 15 | 26 |
60 | 1回未満 | 6 | 15 | 26 |
65 | 1回未満 | 6 | 15 | 25 |
70 | 1回未満 | 6 | 14 | 24 |
75 | 1回未満 | 6 | 14 | 24 |
80 | 1回未満 | 6 | 14 | 23 |
85 | 1回未満 | 6 | 13 | 22 |
90 | 1回未満 | 6 | 13 | 21 |
95 | 1回未満 | 6 | 12 | 21 |
100 | 1回未満 | 6 | 12 | 20 |
◎女性の懸垂平均回数
体重 | 未経験 | 1年未満 | 1~3年 | 3~5年 |
40 | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 14 |
45 | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 14 |
50 | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 14 |
55 | 1回未満 | 1回未満 | 7 | 14 |
60 | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 14 |
65 | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 13 |
70 | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 12 |
75 | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 12 |
80 | 1回未満 | 1回未満 | 6 | 11 |
85 | 1回未満 | 1回未満 | 5 | 11 |
90 | 1回未満 | 1回未満 | 5 | 10 |
この表では、筋トレ歴1~3年の男性は15回程、3~5年の男性は20回以上となっています。
しかし、大会を目指す人などは除き、一般的なジムに通っている方々の中で言えば
筋トレ歴を重ねても、懸垂が10回以上できる方というのはそう多くないです。
◎参考までに
私がトレーナーをしていた頃に見てきた筋トレ初心者の中では
最初から懸垂が1回でもできたという方は”2割に満たない程”でした。
懸垂というのは本来、難易度が高く、1回できるというだけで凄いことです。
懸垂ができない理由
このように、非常に難易度が高い懸垂ですが、懸垂ができない理由は何でしょうか。
懸垂ができない理由としては、以下の3つが考えられます。
◎懸垂ができない理由は?
①筋力が足りない
②握力が足りない
③体重が重たすぎる
①筋力が足りない
懸垂で使用する筋肉は”広背筋と上腕二頭筋”です。
メインで使用する筋肉は背中の筋肉である広背筋ですが、
広背筋は筋トレを行なっていなければ、なかなか鍛えられない箇所です。
そのため、最初は広背筋の筋力不足が原因で、懸垂ができないという方はとても多いです。
②握力が足りない
懸垂をする時には、バーを握るための握力も必要です。
両手で全体重を支えなければならず、握力が足りないとバーから手が離れてしまいます。
握力を鍛えるか、リストラップを使用し、握力にかかる負荷を減らす事で、対策しましょう。
③体重が重たすぎる
懸垂は両手で全体重を支えなければなりません。
体重の重さはそのまま懸垂の負荷になります
その為、体重が重たすぎる事も懸垂ができない原因になります。
マッチョで懸垂ができない人がいれば、ガリガリで懸垂ができる人もいます。
懸垂ができる人の条件は”自分の体重を支えられるだけの筋力があるか”です。
できるまでのトレーニング法
懸垂で使う筋肉は、広背筋と上腕二頭筋です。
その為、まずは懸垂より負荷が低い種目でこれらの部位を鍛えましょう。
体重が重たいと感じる人は、筋トレに有酸素運動を加える事で、
脂肪燃焼効果を高めることができます。
①ラットプルダウン
ラットプルダウンは、主に広背筋を鍛える代表的なマシン種目です。
マシン種目は、軌道が安定し、ウェイトの調整がしやすい為、初心者でも安心して取り組めます。
ラットプルダウンの動きは懸垂とほとんど同じで、鍛えられる部位も同じです。
難易度は比較的易しい為、迷った時はラットプルダウンから始めることをおすすめします。
✓ラットプルダウンのやり方
・バーを両手で握って胸を張る
・胸のあたりを狙ってバーを引く
・元の状態に戻す
②アシスト懸垂
アシスト懸垂は、マシンに支えてもらいながら懸垂を行う種目です。
アシストの強さ(何キロ支えてもらうか)は設定可能で、自分に合った負荷で懸垂に挑戦できます。
自分の体重の全てを支えるのがまだ難しいという方でも、懸垂に挑戦できます。
懸垂のフォームの習得や、懸垂に慣れる為の練習として、非常におすすめです。
私もまずはアシスト懸垂から入り、今ではアシストなしで懸垂できるようになりました。
✓アシスト懸垂のやり方
・両手でバーを握る
・両膝をアシスト台に乗せる
・胸を張りながら体を持ち上げる
・元の状態に戻す
③斜め懸垂
斜め懸垂は、鉄棒を使ったトレーニングです。
通常の懸垂と比べて負荷は軽く、初心者でも安心して取り組めます。
背中のトレーニングは、ジム以外でやろうとすると、どうしても種目が限られてきます。
ジム以外で背中を鍛えたい方で、まだ懸垂ができないという方におすすめです。
✓斜め懸垂のやり方
・両手で鉄棒を握り、体を斜めにする
・体をまっすぐキープし、体を持ち上げる
・元の状態に戻す
※鉄棒の真下にみぞおちが来るように
④ネガティブオンリー懸垂
ネガティブオンリー懸垂は、懸垂に挑戦する前の最終ステップとしておすすめです。
まだ体を持ち上げることが難しい場合に、ジャンプをして体を持ち上げます。
そこから、下ろす動作(ネガティブ動作)を3秒以上かけてゆっくりと行います。
ネガティブオンリー懸垂は、筋トレ上級者が最後の追い込みとして取り入れることもある種目です。
ネガティブオンリー懸垂が6回出来るようになれば、懸垂が1回できるようになると言われています。
✓ネガティブオンリー懸垂のやり方
・ジャンプして体を持ち上げる
・体をキープしながらゆっくり下ろす
最後に
いかがだったでしょうか。
懸垂は非常にポピュラーでありながら、難易度が高い種目です。
しかし、その分効果がとても高く、懸垂を習得することで筋トレ効率をぐっと上げることができます。
理想の背中を作り上げるために、懸垂ができるようになるまで根気強く頑張りましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました。
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